読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

2015/6/26 ドラえもん感想

藤子不二雄関連

微妙に某所のものからリライトしています。よそ行きじゃないバージョン的な。

「海をひときれ切りとって」

てんとう虫コミックス ドラえもん 44巻「海をひと切れ切りとって」より)

いわゆるひとつの水着回。 原作では秋の話のようですが(のび「泳ぎたいよ~~!」ドラ「夏が終わってからあんなこといって……」)、現在は梅雨真っ盛り。「夏が短すぎるんだよ」とドラえもんを指さしながら真顔で語るのび太は「学校が遠すぎるから」遅刻すると先生に堂々と答えた時と全くぶれない。 「外に出ないで泳げる環境を作る」話といえば、ドラえもんの「ルームスイマー」、キテレツ大百科の「粘土水」などが思い浮かびます。F先生の引きこもり傾向表れているようで興味深い。更に進むと「海に入らず海底を散歩する方法」なんてのもある訳で。
海を切り取りに南国へ行くドラえもんが砂浜に熱がる姿がとってもキュート……なのですが、お前ちょっとだけ地面から浮いてるんと違うんか! と、思わず無粋なツッコミが出ます。
原作が短いこともあって後半のナイアガラの滝やモアイ像などはオリジナルのようです。モアイ像を持ってきてドヤ顔ののび太に対して「のび太さんダメじゃない」と冷静にたしなめられるしずかちゃんの気丈さは、原作で1つ前に収録されている「ハワイがやってくる」で、「鍾乳石の先っぽ」を取ってきたジャイアンに対して激昂した出木杉を連想させます。
にしても、同級生の女の子に「一緒に泳ぎの練習しましょ」なんて誘われるシチュエーションは大変に羨ましいわけで……(笑)

「あとはおまかせタッチてぶくろ」

てんとう虫コミックス ドラえもん 40巻「あとはおまかせタッチてぶくろ」より)

のび太のクズぷりが溢れる話。
終始ひみつ道具を自分勝手に使うのび太を待ち受けているのはやっぱりしっぺ返し。「驕れる者久しからず」の精神をしっかりと伝えていきます。
しずかちゃんが草むしりをする姿を見て、すぐに「手伝うよ」と言える出木杉と言えないのび太……。僕も気配りの出来る男になりたいものです。
原作では「てぶくろどろぼう」と不名誉な称号を贈られていたのび太ですが、今回のアニメでは特に無し。また、ドラえもんに勉強を押し付けた直後のF先生のお家芸とも言える3連コマ*1が省略されていてちょっぴり残念でした。
珍しいタケコプターでの低空飛行シーンも見どころでしょうか?
何だかんだ言っても帰ってきたのび太に対して温かな言葉を掛けるパパ・ママ・ドラえもんの姿は、それ自体が過剰性によるギャグとはいえ、額面通りに受け取ると家族愛を感じて中々感動的です。
草むしりを押し付ける相手がイヌからネコ(小宇宙戦争などに登場する「クロ」でしょうか?)に変更となり、ラストシーンに登場するネコもそのままクロになっていたのは……どうなんでしょう。原作での謎のドラえもん風ネコも嫌いではないのですが。

「腹ペコのび太の3日間」

てんとう虫コミックス ドラえもん 44巻「腹ぺこのつらさ知ってるかい」より)

いきなりボクシングにお熱なのび太も面白いのですが、滔々と戦時中の空腹を語るパパと「今は食べ物があるからいいじゃない」と平然とかつボクシングから目を離さず答えるのび太には世代間格差を感じざるを得ません。
原作での、ドラえもんが置いていったヤセールを見て「なんだこの薬は」と言った次のコマには「うまい」といってパクパク食べているのび太の姿がツボだったのですが(薬って自分で言ってるじゃん!)今回は薬とは気付いていなかったような。

食べ物を求めて商店街へ行くシーンでは、「本日休業」の張り紙に集中線が入っていて思わず笑います。
また、ジャイアンとのゲームが将棋からオセロに変わっていましたが、これはアニメで絵で見せる以上、勝ち負けを分かりやすく示すための工夫でしょう。
それにしても、オチが秀逸。4日後も食べられないんですよね。手動「先取り約束機」的な。

*1:同じ構図で固定しながらも、キャラの振る舞いを変え「ズラす」ことで笑いを生むF先生の得意技。これとか。f:id:ginjari:20150628190850j:plain